【書評】自分を変える習慣力 ── 潜在意識から習慣を書き換えるコーチングアプローチ

欧米の習慣本は多くが「行動」にフォーカスします。何をするか、いつするか、どんな環境を作るか。

でも三浦将の『自分を変える習慣力』は、少し違う切り口から習慣に迫ります。

「なぜ行動できないのか」という根本に、思考や感情の習慣があるのではないか。

コーチとして多くの人の変化を支援してきた著者が、行動の前段階にある「思考・感情・行動」の3層から習慣を変える方法を解説しています。

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この本の核心:習慣は行動だけではない

「習慣を変える」というと、多くの人は行動習慣のことを思い浮かべます。運動する、早起きする、読書するといった具体的な行為です。

しかし著者は、習慣を3つの層に分けて考えます。

  1. 行動習慣:毎日の具体的な行動(見えやすい)
  2. 思考習慣:物事の捉え方・解釈のパターン(少し見えにくい)
  3. 感情習慣:感情の反応パターン・ストレス対処のクセ(見えにくい)

行動だけを変えようとすると、思考や感情の習慣がブレーキをかけてしまう。たとえば「毎朝早起きする」と決めても、「どうせ続かない」という思考習慣があれば、自然に行動が崩れていく。

だから習慣を根本から変えるには、この3層すべてにアプローチする必要があるというのが著者の主張です。

潜在意識の書き換えという発想

著者はコーチング的なアプローチとして、潜在意識に刻まれた信念を書き換えることを重視します。

「自分には続けられない」「どうせ無理だ」という無意識の思い込みが、行動の足かせになっていることが多い。これは意識的に努力するだけでは変えにくく、繰り返しの言語化や視覚化を通じて少しずつ書き換えていく必要があります。

この考え方は『Think and Grow Rich』の「自動提案(Auto-Suggestion)」とも通じるものがあり、日本人の感覚に合わせて書かれているため理解しやすいです。

「ラベリング」で思考習慣を自覚する

本書で特徴的なワークの一つが、自分の思考パターンに「ラベル」をつけること。

たとえば、失敗したときに「また自分はダメだ」と思う傾向があれば、「あ、また自己批判ラベルを貼ってるな」と気づく練習をします。

思考のクセを観察者として眺めることができると、自動反応に引きずられにくくなります。これはマインドフルネスの考え方とも重なります。

感情を味方にする

感情を抑えたり無視したりするのではなく、感情を情報として使うというアプローチも印象的です。

「やる気が出ない」という感情は、疲弊のサインかもしれないし、目標の方向性がズレているサインかもしれない。感情の声に耳を傾けることで、習慣設計の改善ヒントが得られるという発想です。

日本語で書かれた習慣論の強み

欧米の習慣本の翻訳版は優れたものが多いですが、文化的なギャップを感じることもあります。

本書は日本人の著者が日本語で書いているため、職場の人間関係、家族との時間、日本的な「まわりに迷惑をかけたくない」という感覚なども踏まえて書かれています。「自分だけ変わっていいのか」という迷いを感じる人には、特に響く内容かもしれません。

Habit Tracker との相性

行動・思考・感情の3層を意識しながら、習慣トラッカーをこう使うと効果的です。

こんな人におすすめ

まとめ:今日から試せること


Habit Tracker は、行動の記録だけでなく、毎日の積み重ねを可視化して自己理解を深めるためのアプリです。習慣力の実践ツールとして、ぜひApp Storeで無料ダウンロードしてみてください。